猫の急性喉頭炎(犬・猫)さいたま市/南浦和/川口市/動物病院
こんにちは獣医師の長尾です。
私はいつもエキゾチック動物についてが多いですが本日は猫です。炎症によって声門部の閉塞を起こす疾患(急性・慢性)である、炎症性喉頭疾患(ILD:Inflammatory laryngeal disease)についてです。
猫で喉頭粘膜の急性炎症をおこす急性喉頭炎というものがあります。猫は喉頭刺激に対する感受性が犬よりかなり高く、FHVやFCVの急性感染・発症が主要因と言われております。(犬ではBordetella bronchiseptica)
その他、刺激性ガス吸引、外傷、昆虫の刺咬も原因となりうるとされています。
この急性喉頭炎、人間の風邪と同じようにノドの腫れと言えばノドの腫れなのですが、重症化することも少なくありません。
軽度な症状はレッチング・ギャギングや、声がかすれるなどの症状ですが、重症になると呼吸困難や、誤嚥性肺炎や陰圧性肺水腫なども併発しより複雑な病態になってしまします。
もちろん同じような症状のもので喉頭麻痺や喉頭腫瘍も鑑別に入れなくてはいけません。
喉の腫れによる呼吸困難から酸素吸入や、長期間採食不能な場合は胃瘻チューブを入れることもあります。
しっかり診断するには内視鏡検査や病理組織検査が必要です。
閉塞性喉頭疾患は珍しい病気ではありますが、重症化することがあります。
お家の猫ちゃんが、声がかすれている、ものを飲み込む特にオエっとするなど、おかしな症状がありましたら早めに病院にかかることをおすすめいたします。