

予防対策の見直しをしてみませんか
温かい日が増えてきましたね。春は予防シーズンです!
今日はわんちゃん、ねこちゃんの予防対策の考え方の変化について検討してみたいと思います。
まずは寄生虫対策の中心となるフィラリア予防の考え方についてご紹介します。フィラリア症は蚊が媒介する寄生虫疾患でワンちゃんだけではなく、ネコちゃんも感染することから、現在では犬猫ともにしっかりとした予防が推奨されています。
フィラリア予防の期間(お薬の服用期間)というのは、例年の気温状況を基に算出するHDU(Heartworm Development heat Unit)という計算式により決定されます。近年の温暖化によりHDUの式も変わってきており、結果的に全国で推奨される予防期間が以前より長くなってきています。
フィラリア症を媒介する蚊は気温15.6度以上で活発化することがわかっています。先月の下旬にはこちらの地域でも20度を超える気温が記録されていたりと、明らかに一昔前とは気温の変化が異なってきています。

また、ワンちゃんを連れての旅行なども昔よりも増えてきていて、暖かい地域へ移動することなどもあるのではないでしょうか。
こうした状況からAHS(米国犬糸状虫学会)というフィラリア症の中心的学術機関からは、「犬猫ともに1年中の予防を推奨」という勧告が出ています。こちらはアメリカでの話ですのでそのまま日本に当てはまるわけではありませんが、従来より予防期間を延ばした方が良いと考えている獣医師は日本でも増えてきています。

またノミやマダニに関してはリスクは1年通してありますので、生活スタイルによっては一年を通しての予防が必要です。ワンちゃんやネコちゃんがノミやマダニに刺されてかゆい、アレルギーを起こすなど以外にも人間にとっても重大な伝染病(たとえばSFTSなどは猫も人間の死亡率も高いです)を媒介するのでしっかりとした対策が必要です。SFTSに限れば発生は2月~4月の予防薬をお休みしている方が多い期間に集中しています。

当院ではフィラリア症の必須予防期間を5-12月としていますが、1‐4月に関してもリスクがないというわけではないので、フィラリアの通年予防を推奨しています。
またノミやマダニ、フィラリアに関してしっかりと対策をされたい場合にはオールインワン製剤(一つの予防薬で上記の予防ができるもの)の通年投与という選択肢もご提示させていただいており、こちらを選択される飼い主様も年々増えていると感じています。
毎年同じ予防方法ではなく、敵も変化してきておりますので、私たちも一度予防対策を見直す時期にきているのかもしれません。