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ラットの消化管腫瘍(手術写真が含まれます)(エキゾチックアニマル)さいたま市/南浦和/川口市/動物病院

こんばんは長尾です。

先日、食欲がなくお腹が大きいことを主訴に来院されたラットのチュチュちゃん。

エコー検査や生検などでお腹の中に大きな腫瘍があり、それが腸の流れを止めていることがわかりました。

そこでかなり迷いましたが、開腹手術を行いました。

回盲部(小腸の終わり(回腸)と結腸の間)といわれる部位に巨大なシコリができており、食べたものが流れていない状況(腸閉塞)でした。

このままでは亡くなってしまうため、大がかりな手術でしたが、この部位の腸をすべて摘出し、切った腸をつなぎ合わせる手術を行いました。

腸はストロー程の太さで、ビニールのように薄く、なおかつ血管も慎重に切らなくてはいけないため、術後に腸が開いてしまう可能性を覚悟しての手術でした。

なんとか無事終了です。

術後3週間ほどは、腸が破けないか、かなりひやひやしておりましたが、

3週間目の再診では、カメラに収まらないくらい素早く元気に動き回っておりました。

しこりはGISTなどの可能性を含めた悪性間葉系腫瘍でしたので、今後、再発などの可能性がありますが、ひとまず手術していなければ亡くなっていたと思われるため、チュチュちゃんも、飼い主様もよく頑張って乗り越えてくれました。

ラットやハムスターの腸の腫瘍、今回は飼い主様がよくお腹を触ってくれており、早い段階でのご来院だったので何とかうまくいきましたが、実際は気づいたころには手術できないほど体力が低下していて手遅れな状況や、手術しようとお腹を開けても手が付けられない状況の方が多いです・・・。すべての子がチュチュちゃんと同じようにうまくいくことはなくむしろチュチュちゃんのほうが珍しいくらいです。

なんでもこのような小動物は異常に気付いて様子を見てしまうことはおすすめいたしません。早めにラットをみてくれる病院にかかられることをおすすめいたします。しかし、いざ、調子が悪くなってからでは見てくれる病院が見つからないことも多いです。普段から健康診断もかねて病院にかかられることをおすすめいたします。(前回のモルモットのブログをご参照ください)