ハムスターの食欲不振・下痢は要注意(エキゾチックアニマル)さいたま市/南浦和/川口市/動物病院
獣医師の塩ノ谷です。当院にはハムスターさんもたくさん来院します。
このところ、お腹の調子を崩して食欲のないゴールデンハムスターが立て続けに来院されました。
そのなかの一頭のドワイトちゃんを今日はご紹介します。
飼い主さんがドワイトちゃんの体重の減少に気づき、他院で処方された飲み薬にて治療を行っておりましたが、症状が改善せず下痢もではじめたとのことでいらっしゃいました。
消化管閉塞や腸重積も疑われる症状がみられたため、当院では消化管レントゲン造影検査を行いました。
検査結果より、それらの可能性は低いことが判明したため急性腸炎と診断し皮下点滴と飲み薬、強制給餌にて治療を行いました。
1週間ほど、皮下点滴と強制給餌をほぼ毎日行い、治療を開始してから10日ほどですっかり元気になってくれました。食餌量がなかなか増えず治療の途中で体重が来院初日より15g(全体重の10%以上)ほど減ってしまい、元気が全くない日もありましたが、根気強く通院していただいたおかげで最終的には最低体重から30g体重が増え自力で十分な量のフードを食べてくれるようになりました。
ハムスターの胃腸疾患は早い段階で的確な診断と治療を行うことができないとそのまま衰弱したり、命に関わる状況に陥ってしまうことが珍しくありません。1日どころか、数時間で体調が急変してしまうこともあります。
少しでも異変を感じたら、可能な限り早めに受診してください。
下の写真はすっかり回復したドワイトちゃんです。表情も生き生きとしています!
体もふっくらし、毛艶もとても良くなりました。