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スキニーラットの巨大腹腔内腫瘍・手術(エキゾチックアニマル)さいたま市/南浦和/川口市/動物病院

こんにちは獣医師の長尾です。

ラットさんでも腫瘍性疾患はよくある疾患です。

今回の、あんにんちゃんは、こまめに病院で診察していましたが、前回の診察(別件での診察)から1週間ほどの間に、急激にお腹がふくらんできたことで来院されました。

来院時、先週よりも明らかに元気のないあんにんちゃん。おなかもパンパンです。

超音波検査にて脾臓と思われる位置に巨大な塊があり、腹水も認められました。おそらく腹水はこのかたまりから出た血液と思われます。血腹という状態は脾臓・肝臓・副腎などに腫瘍ができると起きやすいともいわれています(動物種によっても違う)。

かなりぐったりしており血色も真っ白で、塊も巨大すぎて手術できるか?という状態でした。輸血などはできません。

対症療法で数日手術するか検討していただきましたが、その数日でも明らかに塊が大きくなっていることもあり、手術となりました。

このような小動物は、気管挿管や血圧測定などができないため、呼吸や血色、心拍数などを常に気にしつつ麻酔をコントロールする必要があります。また、ゆっくり丁寧に手術できればいいのですが時間勝負のことも多く、いかに早く手術できるかが大切となります。

今回やはり腫瘍は脾臓から発生しており、大げさではなく正常の脾臓の百倍以上の大きさになっていました。お腹の中には大量の血液がたまっています。また、塊は胃の血管や腎臓の血管、肝臓の一部とも接しておりましたので、摘出できる状況なのか考えながら慎重に摘出致しました。

手術前のあんにんちゃんです。塊が透けて見えます。

しかし、あんあんちゃんもとても頑張ってくれて無事摘出できました。

さすがに手術後は貧血などもありぐったりしていましたが、翌日からは少しずつ食べれるようになり無事退院となりました。

塊は肉腫という悪性腫瘍でした。

術後定期的に超音波検査にて経過を追っております。手術して1カ月半ほどですが、とても元気になってくれて、今現在再発はありません。

おそらく、あと数日手術を待っていたら、亡くなっていたと思われます。

この子達の1カ月は人間の1カ月に比べたら、この子達の生涯ではとても長い時間になります。

無理な手術をして、亡くなってしまう、もしくは術後にさらに苦しむ可能性もあり、大きな手術をすることが本当にいいことなのかはいつも考えさせられ悩みます。小動物は、進行も早く、待っている時間もなければ、手術できる状態なのかを細かく精密検査することも困難なことが多いです。やってみなければわからないこともおおいです。

しかしあんにんちゃんのように手術していなければ今頃・・・という状態から今は手術前と同じように元気に過ごせている日常があるということは、1日1日がとても幸せなものだと思います。

実際には、もう手遅れということもよくあり、みんながみんな治療をしたらよくなるわけではありません。が、諦めない方がいいこともあるとあんにんちゃんから学ばせていただきました。飼い主様のお姉さん、あんにんちゃん、本当によく頑張ってくれました。

肉腫は再発が多い腫瘍なので今後も定期チェックが大切です。

再診時のあんにんちゃんです。まるまるとしてきました。