ゴールデンハムスターの心疾患の検討(エキゾチックアニマル)さいたま市/南浦和/川口市/動物病院
こんにちはジンベイです。
先日、当院および、とちぎちびっこうさぎ小鳥の病院様主体で開催しているエキゾチックアニマルの勉強会を実施いたしました。9病院程のご参加がありました。
当院ではゴールデンハムスターの心不全症例37例の検討について発表いたしました。
ゴールデンハムスターの心疾患はとても多いです。文献によると15か月以降の老齢ハムスターにおいて多く発生するとされています。心不全の兆候が認められてから無治療では7日以内に死亡する可能性が指摘されてもいます。特に、定期的な心臓健診などをしている個体も少なく、症状が出たときには末期的の状況であることが多いとされており、治療をしても良い経過が得られないことが多いです。
発表内容についてはエビデンスレベルが低いのでこの場で詳細の公表できませんが、積極的に治療を行っても生存期間中央値が1か月ほどでした。ただ、早期(症状がないうち)に心臓の異常を健診で発見された場合はもう少し長い予後が得られる可能性が示唆されました。ただし、心臓内に血栓を認めた場合は予後がとても悪いという結果でした。
小さい生き物で病気の進行も早く寿命も短いため、定期的な心臓健診はなかなか難しいかもしれませんが、♀は24か月齢より前に♂は24か月齢くらいになったら一度心臓の超音波健診をしてみるのもありかもしれません。
とくに飼い主様に注意していただきたい症状は
活動性低下
食欲低下
両側性目ヤニ
呼吸の異常(苦しい・早い)→とくに寝ているときが大切です
異常なむくみ(体重増加おなかだけ大きいなど)
これらが認められた場合には早急に病院にかかられることをお勧めいたします。
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