カメの断脚(エキゾチックアニマル)さいたま市/南浦和/川口市/動物病院
こんにちは獣医師の長尾です。
今日はクサガメの花子ちゃんです。何十年と、ずっとお庭で大切に飼われて来たのですが、突然野生動物に襲われてしまったとのことで来院されました。同居の男の子は残念ながら、すでに亡くなってしまっていたとのことでした。
花子ちゃんは、片方の後肢のカカトから下、尾を噛みちぎられてしまい、反対の後肢や甲羅にも咬み傷がありました。
千切られてしまった部位は、既に細菌の感染が起きており、骨も出ており、皮膚を縫合するだけでは治療にならない状況でした。放置していても腐ってしまい命の危険があるため、脚と尾を切る手術となり、今後、引きずってしまう懸念もあるため、肢は股関節より断脚いたしました。
花子ちゃんはとても回復も早く、翌日からご飯を食べてくれました。再診でも元気な姿を見せてくれて、よく頑張ってくれました。おそらく、手術をしていなかったら今頃はひどい状況になっていたかもしれません。
実は、同じように後肢を野生動物に齧られてしまう事故が最近相次いでおり、数ヶ月前にも断脚をした子がいました。その子もとても可愛がられており、立派に成長していたのですが、やられてしまいました。みんな後肢を執拗に噛まれて鋭い歯形がついてます。
犯人は逃げるカメさんを追い回し、脚を噛み切るような強い顎を持つ生き物と思われます。ハクビシンやアライグマなどの可能性もあります。花子ちゃんのお家の近くでも最近ハクビシンの目撃例があったとのことでした。
外で亀さんを飼われている方は注意が必要です!